学生のころ、青春18きっぷでいろいろなところを回るのが好きで、そのなかでも、京都・東京間の移動は一番回数を重ねたこともあり、思い出深い。
しかし、社会人になり、子を持つと、新幹線で2時間の道を鈍行で8時間以上かけて行く気には、正直、なかなかならない。
鈍行で旅する身体、が遠ざかる中、ついにやってきた社会人の中休み、有休消化期間かつ、小学生の子ども、つまり絶好のチャンス。ということで、誘われた忘年会にかこつけて、子づれ18きっぷ旅にいざ!
ちなみに今回、旅の記録にインスタのストーリーを使ったけど、位置と時間情報をサクッとスタンプで押せてなかなか良かった。
8:00 京都駅
ここが始まりの地。雲ひとつない快晴の中、京都タワーに背中を押されて出発。
9:20 米原駅
最初の乗り換え。逆のルートを辿るとき、だいたい米原に着くと京都に着いた感じの塩梅になるのを思い出す。写真で見えている雪化粧の山はおそらく伊吹山。むすめのお気に入り。
10:00 大垣駅
大垣といえば大好きな大垣書店のことを思い出す。写真なし。
11:30 豊橋駅
乗り換えがギリギリで余裕なく走る。前に豊橋で小腹が減ったときはあんまきという謎のお菓子しか売っていなくて絶望した記憶。
車内で、18きっぷ期間のため、通常の4倍の乗客です、的なアナウンスがながれる。こちらも写真なし。
12:20 浜松駅
浜松到着。お昼はここで。さわやかにいって、花束の麦くんごっこがしたかったが、80分待ち。デスヨネ。適当な海鮮居酒屋にはいる。
マグロづくし3500円を、値段に慄きながら頼んだが、寿司一つにつき、普通だったら五巻分くらいにからであろう分厚い切り身が乗っていてかなりお腹いっぱいに。値段相応!
待ちきれなかったむすめが赤身ひときれを食べてしまった写真。この赤身が分厚すぎたため、むすめは喉に詰まらせてしまい、本人的には死を感じたらしく、この後ずっと本で読んだ地獄の話を聞かされることになった。無事で良かった。
14:00 島田駅
乗り換えが一瞬で終わったため、写真なし。鈍行で行くと本当に静岡が長い。わたしが伊能忠敬だったら関東の半分を静岡としていたと思う。
15:50 熱海駅
東京に着いたといっても過言ではない。足湯して散歩する。海を見にいきたいとむすめがいった時点で少しイヤな予感がしていたが、「海がしおのあじがするかたしかめたい」という言葉に負けて海にむかう。山と川とそれから時々の湖で育ったむすめは海というものをよく理解していない。
「なんで海ってしおのあじするの?」
と聞かれたので、
「塩は、もともと海でとれるんだよ。もちろん、海以外でもとれる場合もあるけど。」
と答えると
「じゃあ、海がしおのあじするんじゃなくて、しおが海のあじなのか〜。」
とスキップしていた。
砂浜につくと、むすめは海に向かってかけだす。
慣れない波に最初は距離を置くが、わたしが、さあ!というと思いきって波のはしっこに指をつける。ひと舐めして「しょっぱ〜い!」と叫び、もう一度指につけてまたしょっぱい。3度目は少しなれた感じを出してさっきより一歩前に、出た瞬間大きめの波。驚いたむすめは砂浜にのけぞってバタン!
なにごともだいたい、初心者の3回目ってこんな感じですよね。
べしょべしょの足のストレスをパイナップルみたいな木にぶつけながら、駅に戻り、100均でクロックス(偽物)と靴下を入手。
最後は機嫌良くたこてんを食べ、結局、17時くらいに熱海を出た。
19:00 目的地着
ということで目的地着。大変だったけど、気ままにおりれる18きっぷはたのしい。なにより、知らない街を眺め、歩くたのしさを、むすめと共有できたのがうれしい。
トラブルはあったが、終始ご機嫌でぐずることなく旅を終えたむすめはオレの心のMVP。しかし、この長旅、いろんなことをやるぞ!と思って詰め込んだ本やらゲームやらあれこれはほとんど使わなかったな……とほほ。