驚くほど椅子に張り付いていた日。つまり忙しい日。
朝起きてゴミ捨てして即仕事。
月100時間以上とか仕事する人にとってはこれは日常なのかもしれないが、わたしのような軟弱者にとっては1日やっただけで脳みそ擦り切れるかと思う体験である。
もちろんデヴィッド・グレーバーの愛読者という立場から見ると"とりあえずハードワーク"を信仰することには否定的立ち場だが、一労働者目線では職場とかTwitterとかでわりと楽しそうにハードワークしてる人を見かけると勝てねえなー、同じ土俵に立てねえなーと思う。
労働に身をやつそうとするわたしが出てくると、「資本主義に魂まで包摂されるな!」と叫ぶわたしが必死で止めてくるのでいつまでも中途半端。
お昼に夫がセブンのロースとんかつ弁当を買ってきてくれて、まじでよくわかってるなーと思う。
会議を聞きつつロースとんかつを食べるが、こういうときマイクやカメラがオンになっていないかと不安になってしまう。
以前一度そんなに関わってないチームでのミーティング中に喋らないからと油断して、マイクオンで用を足してしまったことがあり、それは人生で5本の指に入るくらい悲しい出来事だった。
そんなに関係値もないので、聞こえちゃいました?たはは、とかも聞けず、用を足す音が雑音としてノイキャンされていることをTeamsに祈るしかなかった。
晩ごはんは骨付きの鳥のから揚げ。夫曰く三つで「642円です」とのこと。どうやって消費税込みにしてもそうはならんやろとは思うが、夫が何かわたしを元気づけようとしてくれることが嬉しく沁みる。
パソコンに向かってから揚げにかじりつきながら、夫以上の人はいないことを確かめるためにわたしは外のコミュニティに出ていくのよ、とか思って、また出てきたよ江國香織的恋愛観が!と思う。
ほんと、自分の中途半端な労働意欲とマジョリティって感じのロマンティック・ラブ・イデオロギーにはうんざりしつつ、わたしにはこの道しかないのでいいんですと開き直る。
寝る前に絶対『灯台へ』を読むぞー、と心に誓いつつ、いっちょ労働に帰還します。