中学生のころ、御多分にもれずジャニーズにハマった。
小学生のときは、NHKと『世界ふしぎ発見!』しか見てはいけない、という家庭の方針で、アイドルとの接点を持つのがむずかしかったが、中学に上がり、民放を見てもよい、という雰囲気になった。そこで、『ごくせん2』を見たことをきっかけにKAT-TUNにハマり、これまでにない情熱でテレビにかじりつくようになった。
わたしのはじめての実写推しとなったのは、KAT-TUNのTのどっちかの田口淳之介で、その理由もはっきり覚えている。
入口は『ごくせん2』だったものの、ちょっと悪っぽく、みんなから大人気の亀梨、赤西はあまのじゃくでインキャのわたしには敷居が高く、なんとなくノれなさ、を感じていた。そんなときに、Myojoだか、WiNK UPだかで、田口淳之介には龍之介という兄がおり、兄の名は芥川龍之介に、淳之介という名前は吉行淳之介に由来する、ということを話しているのを見た。本ばかり読んでいたわたしは、それを見た瞬間、田口淳之介との、ささやかだけど確実なつながり（=運命）を感じたわけである。
その後、親の仕事の都合でインドネシアに引っ越して、ありとあらゆる邦ドラマのDVDセットが置いてあるジャカルタの街中の小さな屋台に通いつめ、田口が出ていたドラマの『有閑倶楽部』なんかを買ったり、ファンが作った田口の写真にポエムが付いた待ち受け画像を眺めたりして、オタ活に勤しんだ。
しかし、その熱も高校に入るころには冷めて、そこからジャニーズというものへの興味も無くしてしまった。
それから10年近くが経ち、田口淳之介が恋人と共に大麻で逮捕されたのを知って、つい、「おぉっ、淳之介してるやん、」と感心した。
なぜこんなことを思い出したのかというと、善行堂で買った吉行のほうの淳之介の『変った種族研究』を今日読んでいて、こいつの世界、男と女しかないやん、なあんて思ったらつい、恋人と大麻吸って逮捕されて土下座してた田口淳之介の姿が浮かんできたからである。
その流れで洗顔をしようとしたときに同じKAT-TUNの中丸雄一が手で洗顔を泡立てるのが異様にうまいということも思い出したので書き添えておく。
